幼児科終了後の選択肢
幼児科からジュニア科に進級する時に、下記5つのコースから選択することができます。
⚫︎ ジュニアピアノコース
⚫︎ ジュニアエレクトーンコース
※エレクトーンコースの場合、3人以上集まればグループレッスン形式を選ぶことも出来ます。
⚫︎ ジュニアアンサンブルコース
※オプションで個人レッスン(ピアノ又はエレクトーン)を併用できます
⚫︎ ジュニア総合コース
⚫︎ ジュニア専門コース
※ 基本的に、グループレッスンはエレクトーンを使用し、個人レッスンはピアノかエレクトーンのどちらかを専攻します。
この5つの選択肢だけでも迷いますが、今回は個人レッスンに専攻するのはピアノが良いのか?はたまたエレクトーンが良いのか?をテーマにお送りしたいと思います。
最初に結論を言うと、どちらを良いと思うかは人それぞれです。当たり前ですが笑。
ただ、情報が少ないと正しい判断がしづらいと思うので、私が知り得る限りの情報をまとめてみましたので、専攻をどちらにしようか悩んでらっしゃる方は参考にしてみて下さい。
ピアノとエレクトーンに共通していること
- 音感・リズム感が身に付く
- 集中力や忍耐力、想像力が養われる
- 暗記力が鍛えられる
- 協調性が育まれる
- 表現力が高まる
エレクトーンを専攻した場合
エレクトーンを専攻する場合は、STAGEA(ステージア)の購入が不可避となります。
他の機種でも練習出来なくはないのですが、テキストに書かれてある音色設定の指示がSTAGEA前提となっているからです。
古い機種だと指示通りの音色設定が出来ないので、ちゃんとした練習になりません。
2020年現時点での最新シリーズはELS-02で、音色数や鍵盤数などの違いによってスタンダード・カスタム・プロフェッショナルの3つのモデルがあります。
ELS-02シリーズはスタンダード→カスタム→プロフェッショナルへと、ユニットを交換したり追加することによってグレードアップが可能です。
状況と予算に応じて、どこからスタートするかを選べるのは良いですね。
レッスン内容
幅広いジャンルに取り組む。
コード、伴奏付け、編曲も学ぶ。
調とカデンツをたくさん学ぶ。
色んな種類の楽器の音や特徴、エレクトーンの操作など、ピアノ専攻よりもたくさん覚える事がある。
基礎が終わると初級の段階からいろいろなジャンルの曲を弾ける。
難しい曲だとしても、ピアノほど期間はかからずわりとすぐ仕上がるので、レパートリーをどんどん増やせる。
初級~中級は左手は和音を押さえているだけという曲が多く、指をばらばらに動かすことが少ない。
エレクトーンってどんな楽器?
色々な楽器の音を出せる。
リズムや音色を自分で作れる。
鍵盤や音色ごとに音量を設定できる。
指の力が弱くても弾ける。
演奏した曲を本体に録音できる。
ほかの楽器と一緒にアンサンブルができる。
音量を調節できるしヘッドフォンも使えるので、夜間でも練習可能。
ドラムやブラス系などの大きな音で弾くことが多い。
ニュアンスを変えるときに、音色そのものを変えることが多い。
見た目では両手、左足で演奏しているように見えるが、右足も音量調整や楽器の音の変更、右太ももで音楽効果音を変えるなど、全身を使って演奏する。
エレクトーンは持続音で、打鍵後もタッチによって音量や音質に変化をつけられるので、通常は鍵盤で表現できない弦楽器や管楽器の伸びやかな音も再現できる。
主に2種類のタッチを使い分けることによって、様々な楽器の音をまるで本物の楽器が鳴っているように表現できる。
新しい曲を探し、自分で開拓し続けていくという、特殊な世界観を楽しむ楽器。
創作イズムに溢れてる人や、楽団やオケの構成に興味深々、各種楽器の音や役割を知るのが面白いと感じる場合、とても楽しくていい楽器。
身に付く力
様々な楽器の特徴が分かるようになる。
ドラム譜等も読めるようになる。
実際の楽器の音を聞いて、何の楽器なのかすぐに分かるようになる。
楽曲の構造を掴みやすく、演奏スキルだけでなく、伴奏付け・作曲・編曲の力をつけることができる。
コードを学ぶので、一段譜(メロディーとコードだけが書かれていて伴奏は書かれていない楽譜)でも、自分で伴奏を付けて弾けるようになる。
エレクトーンの良いところ
色々な楽器や、楽曲の編成に親しめる。
曲の世界観に入り込みやすい。
楽譜のジャンルがピアノよりも多岐に渡るので、好きな曲の楽譜を見つけやすい。流行りの曲とか。
どんなジャンルのどんな曲でもひとりで表現することができる。
まるで指揮者のように音楽全体をコントロールしている気分に浸れる。
リズムで弾く演奏は楽しいので、クラシックピアノで挫折してもエレクトーンでポップスなら練習できるという子も多い。
試験や演奏会などで弾く場面でも(機種が同じであれば)癖の違いが無いので弾きやすい。
ピアノ界隈と比べると人口が少ないので、わりと賞を取りやすい。
デメリット
ピアノに比べて楽譜数が少ない。
設置してある場所が少ない。
左手が弱い(指の力や細かい動きなど)
コンクールで上位を目指したり、グレードで上級を目指すならピアノの練習も併用しないと難しい。
指の使い方やタッチの仕方が、ピアノに比べると雑になりがち。
レジストレーションやオートリズムに頼り過ぎてしまうこともある。
違う機種で演奏する場合、音色やリズムなどのデータも簡単には入れられないので、ほぼイメージ通りに弾くことができない。
腰痛や肩こりになりやすい。ラクな姿勢で演奏できないので、長時間弾いていると体に負担がかかってくる。
ピアノを専攻した場合
レッスン内容
最初はクラシックから始める。
1曲を弾くためには色々なテクニックが必要になり、それぞれのテクニックを日々地道に練習して曲を仕上げる。
どんな楽器?
減衰音(鍵盤を叩いた後、徐々に小さくなる)
鍵盤のタッチで、音の強弱や音質、音色の違いを繊細に表現する。
電子ピアノなら夜間でも練習できる。
身に付く力
一つ一つの音をよく聴けるようになる。
右手と左手の音量のバランスを設定できるわけではないので、自分で力加減を調節できるようになる。
良いところ
クラシックのピアノ曲を原曲のまま弾ける。
学校や公民館など色々な場所に設置してある。
自分のテンポで弾ける。
(ある程度速度は決まっているものの、エレクトーンのように終始一定のリズムで弾くわけではない。)
デメリット
様々なジャンルに対する知識は習得しにくい。
アコースティックでも電子でも一台一台クセが違うので、いつも通りに弾けない場面もある。
肩こりになりやすい。
専攻を変更する場合
エレクトーン ➡︎ ピアノ
エレクトーンを専攻してきた人がピアノを初めて演奏する際に戸惑うことは…
・鍵盤が重いので弾くのが大変
・足で弾いていたベース音を鍵盤の左手低音にもってくるのが難しい
・自分で音楽を進めていかなければならない(エレクトーンはリズムやデータに合わせて演奏することが多いので)
・正しい椅子の高さが分からない(エレクトーンの椅子は高さが決まっていて、調節しないので)
・楽譜の見方…どの位置の鍵盤で弾けばいいのか分からない(エレクトーンは3段になっていて、右手は上の段、左手が真ん中の段、足が下の段なので、急にピアノの楽譜を見てピアノで弾くというのは難しい)
・エレクトーンは楽譜をアレンジして弾いてもいいので、楽譜通りに弾かないといけないのが辛い(良く言えば ”アレンジ力がある” ということですが)
・地道にテクニックの練習を積まなければならない(エレクトーンにはそういったものはなく、すぐ曲に入れるので)
ただ、どれも慣れれば克服できるものばかりなので、柔軟な人や素質がある人なら、さほど苦労せずにピアノも弾けるようになるのではないでしょうか。個人差はありますが。
逆に得意なところは、JAZZやPOPSは抜群のリズム感を発揮できるところだそうです。
ピアノ ➡︎ エレクトーン
では逆に、ピアノを専攻してきた人がエレクトーンを初めて演奏する際に感じる戸惑いは?というと…
・鍵盤が軽すぎる
・鍵盤が上下二段あることに慣れない
・ベースを足で弾くのが難しい
・ペダルで強弱をつけるのが難しい
・コードが分からない
これも個人差はあれど、慣れてしまえば…そしてコードも勉強さえすれば、エレクトーンも弾けるようになります。
得意なところは、緻密さや丁寧さを生かした完璧なイメージの再現だそうです。
ヤマハは、どっちもやってる子が多い
個人レッスンの専攻はピアノかエレクトーンを選ばないといけませんが、ピアノ専攻の子もグループレッスンではエレクトーンを弾きますし(グループ+個人併用の場合)
エレクトーンを専攻している子も、独学だったり先生についたりしてピアノも同時に学んでいる子が多いように思います。
ピアノとエレクトーン、それぞれに良さがあるので、頭が柔軟な幼児期・児童期に両方学べるのって良いですよね。
とはいえ両方同じレベル、同じ深さで同時進行で学ぶことは難しいです↓
注意点
ピアノ専攻だと、グループレッスンで取り組むエレクトーン演奏ではベースはほとんど使わないし、コードネームも学びません(少なくともジュニア2年目の現在まではそうです)
エレクトーン専攻だと、ピアノも学びたい場合は独学か、別途ピアノの個人レッスンを受ける必要があります。
うちの子の意見
うちの子達はピアノを専攻していますが、ピアノとエレクトーンそれぞれの好きなところを聞いてみました。
ピアノ寄りな感想ですがw 一理あるなと思いました。
ピアノが何百年もの間、多くの人々を魅了し続けているのは、やはりピアノにしか出せない音があって、心の琴線に触れる音色を奏でる楽器だからなのではないかと思います。
まとめ
エレクトーン専攻にする理由
・色んなジャンルの音楽に触れたい
・コードを学びたい
・アレンジが得意になりたい
・曲を忠実に再現したい
・音楽を楽しみたい
ピアノ専攻にする理由
・表現力を磨きたい
・公共の場でのリクエストに応えてパッと弾けるようになりたい
…といったところでしょうか。
この情報が少しでもお役に立てれば幸いです。
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